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有限会社 金文堂信濃屋書店
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今日の一言

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『ルーヴル No.9』

2016-10-19
「第9の芸術」――これが何を指すのか、皆さまご存知でしょうか?
諸説ありますが、フランスにおける芸術の序列に、第1から順に「建築」「彫刻」「絵画」
「音楽」「文学(詩)」「演劇」「映画」「メディア芸術」と8つの分野がございます。
そこへ加わる第9の芸術として、今「漫画」が注目されているのです。
 
世界で最も歴史ある、そして最も有名な美術館として名高いフランスの「ルーヴル美術館」。
その魅力を、漫画という表現方法を通して、人々にもっと知ってもらいたいという思いから
企画されたのが本日ご紹介する美術展「ルーヴル No.9」です。
 
日本では、東京・大阪・福岡・名古屋の4都市で開かれており(※東京での催しは2016年9月25日に
終了しており、現在は大坂にて2017年1月29日まで開催しているそうです)
先日、東京・六本木ヒルズの会場へ行って参りました。
 
展示品などはもちろん撮影不可なので、撮影OKの場所で撮ったものしか
こちらには載せられないのですが、会場の雰囲気等は感じていただけるかと思います。
 
展示内容は、日本も含めた各国の漫画家15名が「ルーヴル美術館」をテーマにした作品を描きおろし、それらを観覧していくといったものなのですが……とてつもなく見応えがありました。満足の行くまで見ようと思うと、所要時間は2時間はかかるのではないかと思います。私は前半はたっぷり、後半は少し疲れて早足で回りましたが、それでも会場を出るまでに1時間30分ほどかかり、ここまで見応えのある美術展は初めてだったのでとても感動しました。
 
作品のジャンルは、ロマンス・ファンタジー・ホラーなど多岐に渡りますが、
全体的にミステリー要素の強いものが多かったです。
 
歴史が長く、かつ広大な敷地からなる「ルーヴル美術館」をテーマに扱うと、どうしても「まだまだ私たちの知らない神秘や謎があるんじゃないか!?」と好奇心や想像が膨らんでしまうのは、とてもよく分かります。そして、そう思わせる風格は流石の一言。ここまで来ると、私にはルーヴル美術館そのものが、人々の五感を刺激する大きな美術品に見えて来るから不思議です。
 
その他、日本の「漫画」や、アメリカの「コミック」といった感覚とは少し違ったフランス語圏の漫画……「バンド・デシネ」という独自の発展を遂げた漫画。双方の違いについても知ることができるスペースなどがあり、非常に興味深かったです。
 
私たちにはとても身近で庶民的なものと思われていた漫画が、今や世界中から「第9の芸術」として注目を浴びている……なんて聞くと仰々しい気も致しますが、「芸術」としての漫画に触れるとても新鮮な体験でした。皆さまも是非一度ご体験ください。
 
山本(春)

『戦艦陸奥』

2016-09-30
 
段々と涼しくなってきて、秋めいて参りましたね。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
今秋は芸術と行楽に勤しみたい山本でございます。
 
さて、今回は本の紹介ではありません。
今年9月15日に東京都品川区の船の科学館より、神奈川県横須賀市のヴェルニー公園へと里帰りした「戦艦陸奥の主砲」に因んで、陸奥のお話をしたいと思います。
 
戦艦陸奥(むつ)は、かつての横須賀海軍工廠で建造された長門型戦艦の2番艦です。
全長約225メートル、幅約35メートル。現代で言うと、護衛艦最大と言われるいずもが全長248メートル、幅38メートル。ほぼ同じ大きさと思われます。
 
そんな陸奥は、1921年(大正10年)に竣工……と思いきや、実は未完成だったそうです。
しかし、当時の日本海軍は「陸奥は完成している!」と言い張りました。
何故か?
 
実は、陸奥が竣工したのと同じ年、1921年の11月11日から翌年の2月6日まで、アメリカのワシントンD.C.で開催されたワシントン会議のうち、海軍の軍縮問題についての討議の上で採択された条約……すなわち『ワシントン海軍軍縮条約』という条約が締結されようとしていたからなのです。
 
これは、アメリカ・イギリス・日本・フランス・イタリア(当時の5大海軍列強国)の間に結ばれた条約で、内容としては戦艦等の建造に厳しい制限を加えるものでした。その中でも特に日本にとって厳しいものとなったのが「計画中及び建造中(未完成)の艦は直ちに廃艦」というもので、まさに「陸奥」がその対象になろうとしていたそうです。
 
陸奥の廃艦を主張するイギリス・アメリカと、完成艦だと主張する日本。すったもんだの末、陸奥の保有を認められた日本ですが、それと同時にアメリカのコロラド級3隻の建造変更と建造続行、イギリスは後のネルソン級となる戦艦2隻の新造を認められ、結果的に日本はかなり不利になってしまいました。
 
そうまでして建造した陸奥は、竣工当時世界に7隻しか存在しなかった40cm砲搭載戦艦として『世界七大戦艦(ビッグセブン)』に名を連ね、国民にも大変愛されました。
 
そんな廃艦寸前の陸奥をビッグセブンの地位へと導いた主砲……
是非、一度ご覧になってみてください。
 
それでは今回はこの辺りで失礼いたします。
 
山本(春)

『平成のファーブル』

2016-08-10
暑い日が続いております。
8月に入り、学生の夏休みもそろそろ半分が過ぎようという頃でしょうか。
夏休みの宿題はもうお済みですか?
読書感想文は毎年嘘八百を書いておりました、罪深き山本でございます。
 
さて、今回は『虫』のお話です。
夏と言えばクワガタやカブトムシ、蝉や蚊など、夏の風物詩ともいえる虫がたくさんいて、
なんとなく『虫』のイメージが強くなる気がいたします。
特に男性の方々は、小さい頃クワガタやカブトムシを捕まえたり育てたりするのに
一度は夢中になったのではないでしょうか?
 
また、大人になっても、生活に身近な虫にふと疑問が沸いたり、
意外な事実に驚いたりしたことはありませんか?
例えば、蚊で言うと血を吸うのは産卵を控えたメスだけですとか、
唯一識別できる黒い色に近寄っていくとか、人の足の匂いが好きとか……。
 
そんな身近な虫の小さな疑問をすぐに解消してくれるのが、
殺虫剤などで有名な日用品メーカー『フマキラー』の『フマキッズこども研究所』にあるコーナー
『虫はかせに聞いてみよう!』です。
 
どんな質問でも虫に関することなら真摯に答えてくれる、まさに平成のファーブル『虫はかせ』は、
数年前からじわじわと多方面からの人気が上昇し、今では毎年この時期に開かれるのを楽しみにしている人たちがいるほど。
 
そんな『虫はかせに聞いてみよう』は、フマキラーの公式HPからご覧いただけます。
もしくは検索サイトにて『虫はかせに聞いてみよう』で検索いただければと思います。
小さな虫たちの懸命に生きる姿勢や厳しい環境で生き抜く知恵に、意外と感動します。

読み終わる頃には、好奇心でアリの巣を木の棒でほじくり返そうとするのはやめようと固く誓うこと間違いなしです。
 
それでは今回はこの辺で失礼いたします。
 
山本(春)
 

2016年8月 金文堂信濃屋書店 休業日のお知らせ

2016-08-05
むし暑い日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
さて、本日は当店『金文堂信濃屋書店』の休業日のお知らせです。
 
通常は日曜・祝日のみのお休みですが、それに加え、
今月は8/13~8/15にかけての3日間お盆休みをいただきますので
ご用のある方はご注意くださいませ。
 
それでは本日は短いですが、これにて失礼いたします。
 
山本(春)
 

七夕

2016-07-05
日本には昔から、春夏秋冬、様々な風習や行事があります。
2日後に迫る七夕もそのひとつ。皆さま、いかがお過ごしでしょうか?
ご家庭で笹や飾り、短冊などご用意されているのでしょうか?
クリスマス、バレンタインなどロマンチックなイベントごとにはあまり興味のない私ですが、
この日ばかりは雨や曇りだとしゅんとしてしまう山本でございます。
 
七夕の伝説と言えば、皆さまもご存知。
昔々あるところに、機織りの得意なとても働き者の織姫と、同じくとても働き者の牛追いである彦星が恋に落ち、天帝の許しを得てめでたく夫婦となりました。しかし、新婚生活があまりに楽しかったのか、織姫は機を織らなくなり、彦星もまた牛を追わなくなってしまいました。それを見た天帝は怒り、二人を天の川を隔てて引き離してしまいました。天帝が唯一、二人が会うことを許したのが7月7日だったのですが、その日に雨が降ってしまうと天の川が氾濫してしまうため、織姫と彦星は会うことができない……というお話です。
 
子どもの頃に聞くと純粋に「織姫と彦星、かわいそう……」と思うのですが、大人になって聞くと思わず天帝に一言言ってやりたくなります。
 
更に、中国の南北朝時代に書かれたものによれば「天帝の娘・織女(日本でいう織姫)は機織りに忙しく、容貌を整える暇さえもなかった。その独り身を哀れに思った天帝が牽牛郎(日本で言う彦星)に嫁ぐことを許した」とあります。しかし、結果は日本の伝説と同じものです。
もう意味が分かりません。天帝は一体何がしたかったんでしょうか……。

……すみません、話がそれました。
 
話を七夕に戻しましょう。さて、この七夕。
元は中国の行事であったものの、奈良時代に日本に伝わり、以前からあった日本の棚機津女(たなばたつめ)の伝説と合わさって生まれたそうです。現在では『笹』に願いを書いた短冊や飾りを飾りますが、これは日本の神道儀式のひとつ夏越の大祓の茅の輪くぐりの際に立てられる笹竹に因んだものだそうで、短冊などを『笹』に飾るといったことは、日本以外ではあまりないそうです。
 
また、七夕の伝説である織姫と彦星と深く関係している、星。
織姫はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイル、天の川のデネブは夏の大三角形としても有名ですが、それが最も見頃になるのは7月7日の午前1時ごろ。日本の神事を行うのも「夜明けの晩」午前1時ごろであったそうで、飾った葉竹または笹竹を出す時間帯もちょうどこの辺りであったそうです。
 
こういった背景を知れば知るほど、当日は晴れて欲しいと思う今日この頃です。
それでは失礼いたします。
 
山本(春)
 
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