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有限会社 金文堂信濃屋書店
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今日の一言

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年末年始 営業日のお知らせ

2019-12-18
2019年の年末年始の営業日をお知らせいたします。
年末は28日(土)、29日(日)は休業。30日(月)は営業いたします。
31日(火)は営業時間を短縮させていただきます。
年明けは3日までお休みをいただきますので、営業は4日(土)からとなります。

芸術鑑賞の秋

2019-11-20
季節はすっかり秋ですね。
夜も長くなってまいりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
私は突然映画鑑賞欲に火がつき、2週間で14本の映画を観ました。
 
皆さまが映画を鑑賞する際に、注目するポイントはどこですか?
ストーリー?アクションのすごさ?お目当ての監督または俳優、スタッフ?

観た人の数だけ評価するポイントはあると思いますが、私の評価基準は大きく分けて2つ。1つは“いかにストレスフリーに鑑賞できるか”ということと、もう1つは“その上でいかに作品を面白くできているか”ということです。
 
私が映画鑑賞時に感じるストレスとは、例えばシナリオや設定、セリフの中に矛盾が生じていて粗さが目立ったり、人種差別あるいは性差別的な(もしくはそれらを助長する)表現が
肯定的・好意的あるいは娯楽的に描かれているのを見られたときに生じます。個人的にこういった作品は物語や技法がいくら優れていても純粋に楽しんだり、高く評価することができません。いわゆる、ポリティカルコレクトネス(*1)がしっかりと効いているうえで、内容などもきちんと面白い、高クオリティな映画が好きなのです。
 
ネット上の意見などを見ているとよく、ポリティカルコレクトネスはコンテンツの衰退を招くなどと言われ忌避されがちですが、そんな不安を払しょくしてくれる作品の数々でした。むしろ、そういった要素を作品の中にちりばめられている作品からは、作り手のこだわりを感じることができますし、そういったストレスを取り除いていくことで、より多くの人がその作品を純粋な気持ちで楽しめると思うのです。
 
14本見た中で特に感動したのは、ザ・プレデター。グロテスクな表現があるので苦手な方には向きませんが、見た映画の中では特にアクション要素の強いものだったにもかかわらず、しっかりとポリコレが効いていたことに興奮して、鑑賞中何度もひっくり返りそうになってしまうほど。反対に、私の中に“アクション映画=派手さやダイナミックさが売り・ポリコレへの配慮など細かいことは二の次にするはず”という思い込みが強くあったことに気づき、反省しました。どこがどうポリコレが効いているかなどもお話したい気持ちはやまやまなのですが、ここでは控えさせていただきます。グロテスクな表現があっても大丈夫という方は、ぜひそういった視点も持ちつつ鑑賞してみてください。
 
他にもポリコレが効いているなと感じられた作品は、キャプテンマーベルとバンブルビーです。これらは大人はもちろん、お子さんが見ても楽しめる作品だと思いますので、ぜひご家族で楽しんでいただきたい2本です。
 
皆さんもぜひ、秋の夜長に映画鑑賞をお楽しみください。
それでは、本日はこのあたりで失礼いたします。
 
(※1)
“ポリティカル・コレクトネス(英: political correctness、略称:PC)とは、政治的・社会的に公正・公平・中立的で、なおかつ差別・偏見が含まれていない言葉や用語のことで、職業・性別・文化・人種・民族・宗教・ハンディキャップ・年齢・婚姻状況などに基づく差別・偏見を防ぐ目的の表現、およびその概念を指す (Wikipediaより抜粋)”
 

読書のモチベーション

2019-11-07
皆さまは、どんな本を読むのが好きですか?
本と一口に言っても色々な種類がありますが、私は1つの問題について、なぜそういった問題が起こるのか、
その原因を探っていくためのヒントになるような本を読むのが好きです。
特に、社会的には深刻な問題なのに、争点にも上がらず軽視されがちな問題などは、
それらに対する人々の考え方や心理がより複雑で、そこが私の好奇心を刺激するからです。
 
そういった問題の中でも興味があるのは、ジェンダーや差別に関するもの。
それらに関する人々の意識を見つめていると疑問が尽きません。例えば女性差別に関して疑問がわいたとき、
一体女性がどのように差別されているのか、なぜ差別されるのか、という疑問を解消すると、
今度は一体なぜ男性は女性を差別するのか、その心理はどのようにして生まれるのものなのか……などなど、
新たな疑問が連鎖的に生まれていくのです。
その「なぜ」の答えを求めて、苦手な読書を頑張って続けています。
活字を追うのは苦手なのですが、とはいえ疑問を解消しえるヒントに出会えたときの喜びの方が勝るのです。
 
9月には信田さよ子さんの「性なる家族」、前田健太郎さんの「女性のいない民主主義」
今月は「ケーキの切れない非行少年たち」を読み終え、今は森岡正博さんの「決定版感じない男」を
読み進めております。どの本も興味深いとともに、衝撃を受ける内容のものばかりです。
その他、積読リストには酒井順子さんの「百年の女」、他「学び合う男と女の歴史」や「働くこととジェンダー」などがあります。11月には「ひれふせ女たち」や、「男が痴漢になる理由」の著者である斎藤章佳さんの新刊「小児性愛という病」が発売されるとの情報を耳にして、今から待ち遠しいです。(また積読本が増える…)
 
そんなわけで、読書の秋を満喫しております。
またもや更新の感覚がひらく可能性が高いですが、何卒ご容赦いただければと思います。
それでは、失礼します。

積読(つんどく)

2019-08-22
皆さま、大変お久しぶりでございます。お盆休みはいかがお過ごしでしたでしょうか?
たっぷりお休みをいただいた結果、仕事行きたくない病を発症中の山本でございます。
 
さて、早速私事で恐縮ですが、人生で初めて『積読(つんどく)』を経験しております。
積読とは、購入はしたものの読了していない本が複数ある(積まれている)状況です。
私の場合、まだ読了していない本があるのに面白そうな本を見つけ次第購入してしまうことが原因です。
 
これ、個人的には一種の職業病なのでは…と思っているのですが、書店で働いておりますと、
お客様がお求めになった本が、調べてみると今は絶版なんてことが多々あります。
しかも、そういった本に限って面白そうだったり…。
 
そんな場面に多く遭遇しているせいか、面白そうな本を見つけると、まだ読了していない本があっても
ついつい買ってしまう……その繰り返しの結果、自宅にある本の山が少しずつ高くなっていっております。
 
元々は読書に対しては苦手意識を持っていたため、まさかそんな自分の人生において、
読みたい本が多くて困ったり、積読という現象が起こるなどとは思ってもみませんでした。
子どもの頃嫌いだったピーマンを大人になって食べて「美味しい」と感じたとき以来の衝撃です。
人生って、本当に何が起こるかわかりませんね…。
 
そんなわけで、一冊読み終えては積んである本に取り掛かることの繰り返しなので、
こちらの更新が滞っておりますが、いつかまとめて「おすすめ本」に感想を掲載しようと考えておりますので、
叶った日にはぜひご覧いただければと思います。
 
それでは、今回はこの辺りで失礼いたします。

変化と多様性に拓かれた大学の祝辞

2019-05-13
皆さま、お久しぶりでございます。
誠に勝手ながら、忙しさから更新を一時お休みさせていただいておりました山本でございます。
 
さて、2019年4月12日、東京大学の入学式が行われました。
入学式では、大学側から依頼を受けた東京大学名誉教授の上野千鶴子氏から新入生へ向けて祝辞が読み上げられました。しかし、その内容をめぐってネット上では賛否が分かれています。
上野千鶴子氏といえば、社会学者(専攻は家族社会学、ジェンダー論、女性学)としての他にも、日本の数少ないフェミニストとしても有名な方で、その方の祝辞が物議を醸しているということは個人的にとても興味深い話題でした。
 
肝心な祝辞の内容については、東京大学のホームページにて全文が掲載されておりますので「一体祝辞のどの部分が物議を醸しているのか」とご興味を持たれた方は、ぜひご一読ください。
物議を醸しているらしい祝辞の全文を読み終えた私には、彼女の祝辞はまさに「激励」のように感じられましたが、その一方でこの祝辞を「おめでたい雰囲気に浴びせられた冷や水」のように感じ、苦々しい反応や、思わず感情的になって反発してしまう人々の声を耳にしたり、目にしたりもしました。
 
男尊女卑が染みついた、家父長制の根強い社会において「フェミニズム」という思想・運動はある意味「男性優位社会の問題点を指摘するもの」であり、男性優位社会を好意的に捉えている人々にとっては「口に苦し」として、忌み嫌われやすく、攻撃の対象になりやすい傾向があるように思います。
 
上野千鶴子氏の祝辞は見事にこういった反応を引き起こし、どういった人々がどう反発するのかを可視化させたことによって、彼女が指摘した問題点がかえって信憑性を増し、問題提起として素晴らしいものであったことを証明しているように思えます。
 
大学入試において女性差別が横行していた事実が発覚した翌年の入学式において、このような祝辞を読み上げたことはとても重要であり、まさに変化と多様性に拓かれた大学が社会に変化をもたらす大きな一歩を踏み出したように感じ、祝辞全文を読み終えたあと静かに感動したことを覚えています。
 
また、祝辞の中には、実際に起きた東大生による事件をモデルに書かれた『彼女は頭が悪いから』も取り上げられていました。この本が炙り出した問題点と、上野氏が祝辞を通して東京大学の新入生に伝えたかったことはとても似ています。今回の話題を通して、あらためて『彼女は頭が悪いから』はおすすめしたい一冊となりました。
 
そんな2019年東京大学入学式の祝辞全文を、皆さまもぜひ読んでみてください。
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